映画「The Shape of Water」にみる実写で水を一滴も使わない水中撮影技法

2018年03月30日

もっと自由に、感じるままに生きたい貴方へ、水中で人物を撮影する女性フォトグラファーAQUAROSAです。

米アカデミー賞最多4部門受賞、大ヒット上映中の映画「The Shape of Water」
陸上の女性と、水中に棲む魚人間?のラブストーリーです。
幻想的な水中シーンが何か所か出てきました。どのように撮影されたか解説していきます。

まず、冒頭シーンです。主人公の女性イライザが、水に満たされた部屋の中でふわふわと浮遊しながら眠っています。他の家具も浮き、全ての小道具が水中で揺らぐ中、上から光のラインが降り注いでいます。
これは"Dry for Wet"という古典的な撮影技法が使われ、実は水を一滴も使っていません。ワイヤーで俳優や家具などすべてを吊るし、それらに風をあてて揺らし、部屋を煙で満たし、上からライティングしています。泡は後でデジタルで加えています。すべてをデジタルにしないことで、作品のノスタルジックな世界観に合わせられているのだと思います。本当に水中撮影してるように見えますね!

同じ"Dry for Wet"の技法でもっと分かりやすいものがこちらです↓

SadeのPVです。Sadeが扮する人魚のシーンが"Dry for Wet"です。こちらだとどうやっているのか理解できますね。

 

次にバスルームのシーンです。
蛇口の水をひねり、ドアの隙間をタオルでふさいで、彼のために部屋一杯に水を溜めようとするイライザ。本当にこの部屋を水で満たしたのでしょうか?
実は逆です。部屋のセットをクレーンで吊るし、プールの中に沈めています。少しずつ沈めることで、床から水が溜まっていく様子が表現されています。
Kusumi TeaのPVでも同じ技法が使われています。

プールの中に部屋のセットをゆっくり沈め、その中にモデルたちが潜っていきます。大がかりな仕掛けですね。

 

そして最後の港から2人が海に飛び下りて水中のシーンも"Dry for Wet"です。
水の世界は心の世界、幻想的でロマンティックな雰囲気の中、二人が水に融合していく姿が忘れられません。大好きな映画の一つになりました。
以上が映画「The Shape of Water」にみる水中撮影の技法でした。

参考文献

Cinematographer Dan Laustsen On The Grit & Beauty Of ‘The Shape Of Water’

 

水中フォトグラファー・アクアローザ 

自己紹介
もっと自由に感じるままに【AQUAROSA】

2018年2月号雑誌「Tokyo Weekender」で特集されました。デジタル版はこちら

 

水中ポートレート撮影メイキング

 

ご自宅にいながら、まるでリゾート地で過ごしているようなゆったりした気分になれる、水を感じるアート。水深5mのプールで私が水中撮影しています。


 

お部屋に飾った設置例
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水中撮影の様子が、2017年9月8日朝日新聞夕刊一面にカラーで掲載されました。デジタル版はこちらです↓

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